アンテラの魔術通信

魔術人形による呪術

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魔女アンテラは西洋の魔術師ではありますが、その知識は広く深く、丑三つ刻に行われる呪いの藁人形に関する知識や、社寺で祈願の際に用いられる人型(ヒトガタ)に関する知識さえも有しています。

特に呪いの藁人形などは、日本における呪術の一種として知られていますが、同様の人形を使った呪術は西洋魔術(ブードゥーなども含め)にも存在するので、今回は一般の方でも可能な方法を紹介してみましょう。相手から連絡が欲しい、理想の相手と結婚したい、邪魔者を排除したいといったときに行う呪術になります。

魔術人形に祈ることで目的を達成する

最もシンプルな方法、しかしそのため魔力を持たない人が行ったとしても、得られる効果そのものは大きいとは言えません。それでも結果を求めるのなら、ひたすら強くイメージすることが大切になります。念が強ければ、物には魂が宿ると言います。これは日本に限った考え方ではなく、西洋でも物に魂が定着することがあると考えられていることに由来します。そもそも「祈る」という行為は、一種の呪術をかけるのと同じ行為です。発した言葉に力が宿る言霊という考え方と同じです。心や念が乗った祈りは、見えざる力を発揮します。

魔術人形に写真やその人の持ち物を添えて呪術を行う

人形を結ばれたい相手に、あるいは呪いたい相手に見立てて呪術を行う際に、単に魔術人形にイメージを投影して祈るだけよりも効果を期待出来る方法がこちらになります。対象となる人の写真(顔写真が最も良い)や日常的に使っていた持ち物を人形に沿えて、祈願をする(呪術をかける)方法です。特に相手を正面から撮影した顔写真があれば、明確にイメージが出来るために効果を高めるとされます。

魔術人形に髪の毛や爪、体液などを詰めて呪術を行う

対象となる人の持ち物ではなく、その人の身体の一部と言えるものを手に入れて、魔術人形の中に入れることで人形と対象の人とを同化させて、祈念する方法もあります。そもそも二人の距離が近くなくては、たとえ髪の毛一本でも手に入れることは困難なことでしょう。それだけ行動力や実行力が問われると共に、執念とも言える強い念がそこには発生するのです。呪術において、念の力は重要なファクターを持ちます。

「呪いの術」としての呪術

呪術を文字通り、「呪いをかける術」として実行する場合において、ある種の禁断とも禁忌とも言える方法をご紹介しましょう。魔術人形に対象となる人の身体の一部と言えるものを封じて、それに針を刺していきます。仕事のライバル、恋のライバル、人生のライバルなど、あなたの未来を邪魔する存在を排除することが出来ます。また、恋人やパートナーなら、浮気防止の効果も発動させることが出来ます。念が強過ぎると後戻りできない結果を招くこともありますが、これが霊力や魔力を持たない人が行う最上の呪術だと言えるでしょう。

なお、最後に記載しておきますが、呪術の効果を100%出し切るには、術者自身が魔力や霊力を有していること、対象の人の魂を人形に定着させていることが条件となります。ここで紹介した呪術は、聖別された場や祭壇を設けなくても可能なものの、その効果については劣ると考えてください。なにも本格的な魔術に限らない話ではありますが、それ相応の知識や経験を積んだ者だからこそ、大いなる結果を導くことが出来るのですから。

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